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人間の体を作っているのは食事といっても過言がないくらい、食事は体の健康を左右する要因です。放置しておくと網膜症や神経障害、腎症など、生活に大きな障害をもたらす合併症を次々と起こす糖尿病も食事の不摂生が原因のひとつです。食事によって上がってしまう血糖値。糖尿病を防ぐには、血糖値を下げる食事をすればいいのです。血糖値を下げる食事をすれば、糖尿病の予防だけでなく、肥満や動脈硬化を防ぐことだってできますよ。

でも、カロリーが低い食事ならなんとなくイメージできますが、「血糖値を下げる食事」ってどんな食事をすれば良いのかいまいちわかりにくいですよね?ここでは、「血糖値を下げる食事」について、今からすぐに役立つ情報を詳しくお届けいたします。

1.血糖値を下げるならまず食品の糖質量を知ろう

<食品に含まれる糖質って何?>

糖尿病=血糖値が上昇する病気です。
血糖値とは、身体の血液中に含まれる糖質の量のことで、血糖は食事に含まれる糖質の量に左右されます。ですから、食事から摂る糖質の量を減らすことで血糖値を下げることができるのです。

食品に含まれる糖質量とは何のことでしょうか?糖質制限って聞いたことはありませんか?食品に含まれる糖質のほとんどは砂糖と炭水化物で、砂糖=甘いお菓子やジュース、炭水化物=米やパン、麺類などの主食に代表されます。これらの食品を摂る量を減らして、糖質の少ない食品を中心に食べることで糖質制限ができますよ。糖尿病の治療や予防にも、糖質量の少ない食事は効果的です。

<糖質の少ない食品って?GI値って何?>

グリセミック指数=GIって聞いたことがありますか?
食べた食品が消化されて、体の中で糖となるスピードを表す値です。GI値が低い食品は消化吸収されるスピードが遅いので、食後の血糖値の上昇も抑えられやすい傾向にあります。すなわち、GI値の低い食品ほど、血糖値が上がりにくい食品ということになりますよね。

<主食のGI値>

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炭水化物は体や脳を働かすエネルギー源ともなる食品です。糖質の塊だからといって、炭水化物を全くとらなければ、身体や脳を働かすエネルギー源が得られず体が持ちません。白米やパン、麺類などの主食を食べる量も減らすことも良いですが、より糖質の少ない、GI値の低い食品へとシフトすることもおすすめです。

例えば、
・ ご飯の場合は、白米(84)>胚芽精米(70)>玄米(58)>五穀米(55)>発芽玄米(54)
・ パンであれば、食パン(91)>ライ麦パン(58)>全粒粉パン(50)
・ 麺類は、うどん(80)>インスタントラーメン(73)>そうめん(68)>スパゲッティ(65)>そば(59)>全粒粉スパゲッティ(50)>春雨(32)

の順にGI値が低くなるので、ご飯は玄米に、パンはライ麦パンや全粒粉パンに、うどんはそばに、ラーメンは春雨に、スパゲッティは全粒粉スパゲッティに変えると糖質を抑えることができますよ。麺類のビーフン(88)はインスタントラーメンに比べてカロリーは低いですが、GI値はうどんよりも高いので要注意です。カロリーが低いものがGI値も低いとは限らないので混同してしまわないようにしましょうね。

<主菜のGI値>

次に主菜となる肉や魚のGI値をみていきましょう。
牛肉、豚肉、鶏肉とも、もも肉や肩肉などの各部位45~49です。
牛レバー(49)、豚レバー(48)は、少しGI値が高いのでレバーは鶏レバー(46)を選ぶと良いでしょう。同じ肉でもベーコン(49)やサラミ(48)などの加工食品のGI値はやや高くなります。

魚、貝類のGI値は40~49、うに(49)、あん肝(47)はやや高値です。ちくわ(55)やツナ缶(40)、つみれ(47)、やかまぼこ(51)などの加工食品はGI値がやや高くなります。

大豆製品は、あんこ(80)、厚揚げ(46)、豆腐(42)、納豆(33)のように砂糖をたくさん使用しているあんこ以外はGI値の低い食品です。良質のタンパク質も豊富なので積極的に摂りたい食品ですね。

主菜の肉や魚、大豆製品などはそのもの自体のGI値は低く、栄養素的にも筋肉や血の源となるタンパク質なのでしっかり摂り入れたい食品です。調理時に砂糖や油を控えるようにしてメニューに加えると良いでしょう。

<副菜のGI値>

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副菜に大活躍の野菜

・ ジャガイモ(90)
・ にんじん(80)
・ 山芋(75)
・ トウモロコシ(70)
・ さつまいも(55)
・ かぼちゃ(53)
・ ほうれん草(15)
・ もやし(22)
・ レタス、白菜、キュウリなど(23)
・ ピーマン、大根、きゃべつなど(26)
のように、穀物、根菜類の一部はGI値が高いですが、葉物野菜や緑黄色野菜はGI値も低く、ビタミンやミネラルなどの栄養分も豊富に含まれています。

きのこは干しシイタケが38と高めですが、他は24~29とGI値の低い食品です。きのこは食物繊維たっぷりでカロリーも低いので積極的に摂りたい食品ですね。

海藻類

・ のり、わかめ(15)
・ ひじき(19)
・ 昆布(17)
・ 寒天、もずく(12)
・ ところてん(11)
で、カロリーも低く、ミネラルたっぷりなのできのこと並んで積極的に摂りたい食品です。

乳製品

・ チーズ(31~32)
・ ヨーグルト(25~33)
・ 牛乳(25)
・ 生クリーム(39)
・ 卵は(30)
となります。
ヨーグルトや牛乳はカルシウムも含まれますので間食として取り入れるのが良いでしょう。

<血糖値を下げる働きをする食品>

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1. 食物繊維の多く含まれる食品

きのこ、豆類、ゴボウ、タケノコ、アボガド、モロヘイヤ、ほうれん草、全粒粉を使ったパンやシリアルなど

食物繊維の多く含まれる食品は、インスリンの分泌を促進するインクレチンというホルモンが分泌されます。また、身体の中で消化・吸収がゆっくり進むので食後の血糖値の上昇が穏やかになります。満腹感が得られやすく、食べ過ぎを予防することもできるので、食事の初めに食物繊維を多く含む食品を食べることがおすすめです。

2. 酢

昔から巣は体に良いと言われていますが、酢が含まれた食品を食べると胃から小腸までの移動がゆっくりとなり、消化・吸収のスピードも遅くなるので食後の血糖値の上昇が抑えられます。酢はインスリンの効き目が弱くなるインスリン抵抗性の改善や肝臓に蓄えられたブドウ糖を放出する作用も抑えるので総合的に血糖値を下げる働きをします。

3. ポリフェノールが多く含まれる野菜

玉ねぎ、りんご、しそ、ピーマン、セロリ、パセリ、ブロッコリー、春菊など

ポリフェノールが多く含まれる野菜を食べると小腸でのコレステロールの吸収が抑えられるので、動脈硬化や肥満を予防し、間接的に血糖値のコントロール改善に影響します。

4. 魚の油とオリーブオイル

肉に含まれる脂肪酸やサラダ油などの油はインスリンの効き目を弱くするインスリン抵抗性を促進させますが、魚の油やオリーブオイルはインスリン抵抗性に作用しないため、肉を控え、使用する油をオリーブオイルに変えると血糖値が下がると言われています。

5. 牛乳やヨーグルトなどの乳製品

脂肪が含まれているので摂りすぎは肥満や動脈硬化を引き起こしますが、カルシウムが含まれているので毎日適量を摂ることで血糖値を下げる効果があることが言われています。無糖や無脂肪、低脂肪の乳製品を牛乳であれば1日200ml摂るのが良いとされています。ただし、乳製品でもチーズは肥満や動脈硬化を引き起こすので控えましょう。

6. こんにゃくやモズク

胆汁酸の吸着作用がある食品を摂ることで、体のエネルギーを効率的に使えるようになり、脂肪の燃焼や血糖値の低下の作用があることが言われています。こんにゃくやモズクには胆汁酸の吸着作用がわずかながらあるので、摂取することで血糖値を下げる効果があるのではないかと言われています。

<血糖値を下げるメニュー>

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食事のメニューを考える時、以下のことを考慮してみましょう。
・ 主食の米、パンは玄米や五穀米、ライ麦パンなどに変更する。
・ 麺類の場合はそばや全粒粉スパゲッティ、春雨などを選ぶ。
・ 主菜、副菜はGI値の低い食品や血糖値を下げる働きをする食品を選択し、茹でる、蒸すなどの調理法、または油を使わずに焼くなど工夫する。
・ サラダのドレッシングはノンオイルを選ぶ。
・ 間食はなるべく控え、コップ1杯の牛乳や無脂肪プレーンヨーグルトを1カップ摂るようにする。