”いつかはママになりたい”多くの女性がそう思っていると思います。しかし最近は働くことに生きがいを感じている女性も多く、結婚の晩婚化、ストレスによる不妊など昔に比べて妊娠・出産ができにくい環境になっています。
ママになることを諦めないための準備や不妊症にならないための知識、もしくは不妊を改善し赤ちゃんを迎えるために必要なことは何なのでしょうか。ここでは優しいママになるための準備、妊活についてわかりやすく解説していきます。

女性の妊活基本情報 無事妊娠するためには

まずは妊活といえば、女性のものというイメージが強いのではないでしょうか。女性の妊娠する力をアップするために効果的なことを解説します。

定期的な婦人科検診

まずは「いまは妊娠なんて関係ない」と思っていても、なるべく若いうちから定期的な婦人科検診を受けることが重要です。異常があった時にすぐに発見でき、対処をスムーズに行うことで将来の不妊を防ぐことができます。また、現在「不妊症まではいかないけど、ちょっと妊娠しにくいかも…」と悩んでいる場合も、なるべく早く婦人科を受診することで自分の健康状態を把握できます。

風疹の抗体チェックをする

妊娠することを決めたら、必ず風疹の抗体が自分にあるかチェックしてください。わからない人は、予防接種を子どもの頃に行ったか親に確認してください。それでもわからない場合は、産婦人科で検査も行ってくれますし、抗体が少ない、あるいはない場合は予防接種を行ってくれます。風疹は一度かかると二度とかからないと言われています。しかし、子どもの頃に風疹に感染する・あるいは予防接種で抗体ができたとしても、年月とともにその抗体が弱まり、なくなる人が一定数いるのも事実です。

なぜ風疹の抗体チェックが重要かというと、妊娠中に風疹に感染した場合、お腹の赤ちゃんに重大な奇形が生じる可能性が高いからです。具体的には、先天性心疾患、視覚障害(白内障、緑内障、網膜症など)、聴覚障害(難聴)、精神や身体の発達の遅れ、などがあります。

とりわけ、1979年4月2日~1987年10月1日の間に産まれた人は学校での集団接種が無く、任意での個別接種でしたから予防接種をしていない可能性が高まります。必ずチェックしてください。

自分の排卵日を知る

妊娠しやすい性行は、排卵日の前後各2日の性行です。理由として、精子は膣内で2~7日生きることができますが、卵子は卵巣から排出されてから24時間程度しか生きられないためです。そのため、自分の排卵日を正しく知ることが重要になってきます。また、正確な排卵日の予測は難しいので、前後各2日すると効果が高まります。

排卵日を知る手段として、基礎体温を付ける、ドラッグストアで売っている唾液チェッカーを使う、排卵日チェッカーを使うという方法があります。基礎体温の付け方は先述した通りですが、おさらいすると「朝起きて布団から出ずに、すぐに専用の体温計で計測し、それをグラフにする」「一番体温が下がった日が排卵日」です。唾液チェッカーは唾液の様子を専用の器具で観察し、シダ模様ができてきたら排卵日が近い(排卵期を予測できるが、排卵日の特定はできない)と判断できるものです。排卵日チェッカーは尿をチェッカーにかけるのですが、正確に排卵日を知ることができます。これらのツールを生かして、排卵日を予測し、その日に合わせて性行を持つことが大切です。

規則正しい食生活を送る。中でもビタミンCとEの摂取を

規則正しい生活は体の調子を整え、生理周期を正常化する働きが期待できます。また、ビタミンCは抗酸化作用があるので、細胞の老化を防ぐ働きがあります。卵子も細胞ですから、ビタミンCの摂取によって卵子の老化を防ぐことが期待できるということです。ビタミンEも抗酸化作用、それから自律神経のバランスを整える力があるため、血流が改善して子宮や卵巣に十分な血液がいきわたる作用が期待出来たり、ホルモンバランスの乱れを改善することで排卵の促進や卵巣重量の増加という効果を見込めます。ビタミンEは別名「妊娠ビタミン」と呼ばれているくらい重要なものです。クリニックによっては「ビタミンE療法」といって、生理開始から排卵までビタミンEを内服することにより、子宮内膜を厚くさせることを促す、という治療を行っています。

適度な運動を心がける

適度な運動はストレス解消や体の血流改善につながります。また、出産した人の声で多いのは「体力づくりをしていなかったため、出産時に陣痛と戦うのが大変だった。また、産後の体力がなさすぎて育児がしんどかった」という声です。妊娠、出産を迎えたときのために、体力作りはしておいた方が良さそうです。プールでの運動は有酸素運動・無酸素運動の両方を行えますし、また、妊娠して安定期に入ったら引き続き行えますのでオススメです。

禁煙する・夫に禁煙してもらう

ご存知の通り、たばこには様々な有害物質が含まれています。たばこを吸うことで血管が収縮し、血流も悪くなります。血流が悪くなれば、子宮や卵巣に十分な血液を送ることができなくなります。また、たばこの煙に含まれる過酸化水素は、子宮や卵巣の老化、卵子の質の低下を引き起こします。

体外受精における喫煙女性の妊娠率ですが、非喫煙者と比較した場合、約20%も減少するといわれています。妊娠すれば禁煙することが強く推奨されるわけですから、妊娠することを決めた段階で禁煙することが望ましいでしょう。

また、夫の喫煙もよくありません。受動喫煙といって、喫煙者本人が吸う煙より、たばこの火が付いた部分から出る煙の方が有害物質を多く含んでいるため、喫煙者と同じ空間にいるだけでも喫煙したのと同じ、もしくはそれ以上の害があります。さらに、喫煙する際に服などに付着した有害物質は丸一日かけなければ分解されないというデータもあります。つまり、外で吸ってもらうから大丈夫、というわけにはいかないということです。

飲酒を控える

アメリカ生殖医学会(ASRM)よると女性が1日に2杯のアルコールを摂取した場合、不妊の割合が60%増加するとされています。週に4回以上アルコールを摂取するカップルとそうでないカップルを比較した場合、体外受精における受精率は、アルコールを摂取しているグループの方が48%減少し、出産率は21%減少したという報告があります。さらに、流産の確率が2倍以上に跳ね上がるとされています。

妊娠すればアルコールを摂取することが強く非推奨となる(胎児性アルコール症候群を引き起こす)ので、妊娠すると決めたら徐々に飲酒量を減らしていきましょう。

痩せすぎ・太りすぎの改善

痩せすぎ・太りすぎの場合、排卵障害を招くことがあります。特に痩せすぎの場合、無排卵などを引き起こすため、標準体重(身長(m)×身長(m)×22)を目指しましょう。

睡眠の質を高める

人間は1日の3分の1~4分の1程度を寝て過ごしています。睡眠の質が悪ければ、それだけの時間、質の悪い時間を過ごしているということになります。睡眠にはレム睡眠(脳が働いている状態)とノンレム睡眠(脳が休んでいる状態)があります。睡眠の質を改善する一番のキーポイントは、眠ってから一番初めに訪れるノンレム睡眠をどれだけ良い状態で迎えられるかがキーポイントになります。

そのためには、寝る前に副交感神経を活発にさせることが重要です。簡単に言うと、いかにリラックスした状態で寝ることができるか、ということです。そのためにいくつかオススメの方法をご紹介します。

お風呂はぬるま湯の半身浴にします。時間は20分程度が良いでしょう。熱いお湯は交感神経を活発化させ、目が冴えてしまいます。ぬるま湯にゆっくり浸り、できればその時に好きな入浴剤やアロマオイルを使うのも良い方法です。

ホットミルクやココアを飲むのも良いでしょう。牛乳のたんぱく質を分解したときに生成されるオピオイドペプチドというアミノ酸にリラックス効果があります。

ゆったりとしたストレッチを行うのもオススメです。ストレッチをすることで適度に体の血流が活性化します。気持ちの良いストレッチでリラックス効果もあります。

就寝時間の1時間前にはスマホやパソコンを触るのはやめましょう。画面の光で目が冴えてしまいます。できれば、その時間には間接照明に切り替え、周囲の光を弱くするのも効果的です。

男性の妊活実践情報 パパになるための準備

妊活は女性「だけ」がするものでしょうか。いいえ、男性にもできることはあります。妊活を女性にだけ任せるのではなく、男性にしかできない妊活を実践し、パートナーが無事妊娠できるようにサポートしていきましょう。ここでは男性の妊活についてすぐに実践できることを解説していきます。

亜鉛を摂取する

亜鉛が不足すると、生殖能力が衰えます。また、精子の尾部(しっぽの部分)が短くなることが分かっています。亜鉛の1日の摂取目標量は60mgですが、これを食事だけど摂るのは大変ですから、サプリメントを併用するのが良いです。

精巣を冷やす

女性は一般的に、妊活中や妊娠中は体(子宮)を冷やすのは良くないとされていますが、男性は逆に精巣を冷やすのが良いとされています。なぜなら、精子は熱に弱いからです。精巣が体内ではなく、体外にあるのもそのためです。小さいころに出した高熱で造精機能が低下してしまった、ということもあるくらい熱に弱いので、妊活中は特に、精巣を温めないように注意が必要です。その具体的な方法について解説します。

パソコンやスマートフォンの扱いに注意しましょう。特にノートパソコンは膝の上に乗せて使うことがあるかもしれません。ですが、パソコンからは排熱されており、それが精巣を知らず知らずのうちに温めてしまう原因になるので、パソコンを膝に乗せて使うことはやめましょう。また、スマホをズボンのポケットに入れておくのも良くないです。パソコンほどではありませんが、排熱し熱くなることもありますから、避けた方がベターです。

トランクスを履きましょう。ブリーフやボクサーパンツでは中に熱がこもってしまいますから、精巣にはよくありません。特に夏場は気をつけてください。トランクスに慣れない場合、まずは週に1日でも2日でも良いですから「トランクスデー」を作るところから始めてみましょう。

ピッタリとしたズボンを履かないようにしましょう。これもトランクスと同じ理由です。特に、夏場などは涼しく、通気性の良いズボンを選びましょう。

長風呂は避けましょう。妊活中は精巣を温めることが良くないので、お風呂で長湯することはあまり望ましくありません。同じ理由で、サウナも避けましょう。お風呂自体がダメなわけではありませんから、普段より気持ち早めにお風呂から上がるようにしてください。

妊活に行き詰まったら:少し妊活を休むのも一つの手段

ずっとずっと妊活をしても、どうしても子どもを授かることができない。そうなった時に、パートナーとケンカになったり、悲観に暮れて何も手につかなくなったり…。そうなってしまっては、ストレスから余計妊娠しにくい体になってしまい、悪循環になるのもまた事実です。そういったときは一度、すっぱりと妊活を休むことも一つの手段として考えてみても良いのではないでしょうか。

案外、妊活を忘れてしばらく気楽に過ごすことにした、となった途端に妊娠したという話もよく聞きます。妊活がどれだけ大きなストレスになっていたかを表しているのではないでしょうか。

少しお休みして、また気力が湧いたら前に進む。そんなスタンスを持つことも大切かと思います。

最後に

不妊に悩むということは、想像以上に苦しいことです。周りに不妊を明かしていない場合「子どもはまだ?」二人目不妊ならば「子どもは二人いたほうが楽しいわよ」などと言葉をかけられることも珍しくありません。そして、費用もかかりますよね。毎月毎月「今月もだめだった」と落ち込む辛さだってあります。来月こそは…でも来月もダメだったらどうしよう…。終わりが見えない、苦しい。そんな風に思ってしまうかもしれません。

ですから、少しでも妊娠する確率をアップさせるために、本記事が参考になれば幸いです。たくさん書きましたが、一気にすべてをやろうとするとストレスがたまると思いますから、できることから始めてみてくださいね。

この記事が、あなたの妊活ライフの手助けになりますように。