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1.高血圧による合併症「高血圧性心肥大」の症状と治療法

高血圧で心配される心臓の病気の一つとして心肥大があります。この心肥大は文字通り心臓が肥大化・大きくなってしまうことを意味します。

心臓が大きくなるならそれだけ力強く血液を送り出せるから良いのではと思う人がいるかもしれません。確かに純粋に心臓が大きくなるということであれば、血液を送り出せる量が大きくなり、体の疲れにくさにつなげていくことはできます。これをスポーツ心臓と言うことがあり、アスリート等に見られます。このような心臓であれば確かに何も問題はありません。

ですが極度の高血圧によって心臓が大きくなっていくというのは少し違ってきます。心臓が大きくなって送り出す力は確かに大きくなるのですが、血管の状態が悪くなっており、栄養を効率的に送っていくことができなくなります。
これは心臓にも言えることです。心臓にも細かな血管が流れておりそこから栄養をもらって活動をしていることになります。しかし栄養が行きにくくなっていくと、心臓は大きくなっていっているのに機能性はどんどん落ちてしまうことになるのです。
その結果、心肥大から心不全などにつながってしまうことがあります。
心臓が大きくなるという共通の要素を持っているのですが、結果がもたらすものは大きく違ってきます。
またスポーツ心臓はスポーツをやめていけばもとの状態に戻っていくと言われています。しかし高血圧による心肥大というのは、その状態がずっと続いていくことになります。高血圧での心肥大も初期症状としてはスポーツ心臓と同じ様な効果をもたらしていくこともあるようですが、スポーツ心臓ではないので、恩恵がずっと続いていくことはありません。

○厄介なことに見分けができないことがある

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スポーツ心臓と、高血圧における心肥大は厄介なことに、専門家でも見分けていくことが難しいとされています。スポーツをしていればスポーツによる心肥大が予想されますが、同時に高血圧による心肥大の可能性があることをしっかりと自覚しておくことが重要になるのです。スポーツをしている人でも、当然高血圧における心肥大になってしまう可能性はあります。

※画像検査などの結果だけで、スポーツによる心肥大なのか高血圧による心肥大なのかを見極めていくことはできないとされています。総合的な医師の判断、診断によって見極めていくことになるので、心肥大が指摘された時には、しっかりと自分の生活を振り返ってみることが大切になります。

○心肥大の治療方法

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心肥大になってしまった場合、多くは内科的な治療をしていきます。この内科的な治療には食事療法も含まれます。薬だけの治療では不十分になりやすく、食事による治療をすることによって根本部分からの治療を進めていくことができるとされています。スポーツ心臓の場合であれば、そもそも治療の必要性はなく、運動をやめていくことによって改善していきます。(決して病的なものではありません)

病的な心肥大の場合には、治療を長期的に行なっていく必要があります。病的なものでもしっかりと心臓の状態は戻っていく可能性はあり、心臓の状態を元に戻していければ通常の心臓と同じ様に機能をしてくれます。
病的な心肥大の改善、予防は心臓病の根本的改善にもつながり大変重要です。所期症状がないからや、不具合がないからといって勝手に治療をやめてしまわないことがとても大切なのです。

また場合によっては手術をすることもありますが、心肥大だから絶対に手術をしなくてはいけないということではありません

○心肥大のみの症状というのはほとんどないと場合が多い

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心肥大の症状について気にしている人がいるかもしれません。しかし心肥大のみの症状というのはほとんどありません。強いていうのであれば疲れやすさや、息切れがしやすくなるという程度です。心肥大の症状というよりも、心肥大からくる心不全の初期症状や、ほかの心臓病の初期症状によって気づいていくということが圧倒的に多いと言えます。
ですが、人によっては息切れがとてもしやすくなるというような症状が見られることもあるので、おかしいと思った時に検査を受けることはとても大切です。

そもそも、定期的に検査を受けておけば、心肥大と言うのは比較的簡単に見つめていくことができます。(定期的に検査を受けていくのが難しいという人が多いのがネックですが)

心肥大自体は決して怖い病気ではないのですが、心肥大からくる多くの病気が怖いものとなります。心肥大は多くの病気の温床を作ってしまうので、しっかりとチェックしておきたいものです。また見つけることがあれば、できるだけ早く治療を開始することがとても重要になるのです。

高血圧はその心肥大の温床になりえる症状であるので、あまりにもひどい高血圧になってしまう前にしっかりと改善していくことが必要となります。
心筋梗塞等に発展してしまう前に、なんとしても対処をしておきたいものです。

2.高血圧による合併症「うっ血性心不全」の症状と対処法

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心臓病の症状の1つとして心不全がありますが、この心不全は病名ではなく状態を表す言葉となります。それゆえに心不全というのは多くの病気で見られる症状でもあり、心不全は多くの要素が原因になっていることがあります。原因を改善しなければ心不全を解決していくことはできなくなります。
うっ血性心不全というのは、心臓の機能が落ちて、血液を全身に上手く流していくことができない状態です。それゆえに全身の酸素量が足りなくなったり、むくみ等の症状が出てくることになりなす。
このうっ血性心不全については、高血圧等が影響しているとされています。具体的に言うと高血圧からくる動脈硬化等が強く影響していると考えられます。

心臓に関する状態ですが、むくみ等の影響で息苦しさを覚えたりと周辺症状は多彩です。しかし便秘疲れやすさといった誰でも、どんな時にも見られるようなものが症状として出てくることもあるので、なかなかに自分で気づいていくこと自覚しにくくなってしまうこともあります。

気をつけなければいけないのは脳に関する症状です。心不全によって脳に血流がいきにくくなってしまうと脳の機能性は落ちていきます。脳の機能が落ちるというのはなかなかに日常生活に支障をきたしてしまいます。
落ち着きがなく、情緒が不安定になるようなことがあると、脳だけの病気に思えてしまうことがありますが、心不全が背景にあるということもあるのです。

また脳に血液が行きにくくなることによって眩暈や意識を失うというようなことを起こしがちです。こうなると転倒等のリスクが大きくなり、転倒によって脳により大きなダメージを与えてしまえば、心不全だけでなくより身体的・精神的に大きな症状をもたらしてしまうことになるでしょう。
場合によってはしっかりと入院をして治療していく必要性も高くなります。心臓の状態の悪化のみと考えず、心臓からくる全身症状と考えておくと、心不全に対応しやすくなります。

○心不全の原因は高血圧だけではない

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心不全の原因としては高血圧が有名ですが、高血圧に至るまでの原因というのは実にさまざまです。それゆえに「高血圧」に注意していたとしても、その高血圧になってしまう要素に注意をしなければ、結果的に心不全のリスクは高まってしまうことになります。

心不全については健康的な人でもなってしまう可能性があり、それまで心臓に何も問題がないと思っていてもいきなり心不全のような状態が出てきてしまうこともあります。
治療に関しては技術力が上がってきているので、心不全になったからと言って決して悲観する必要はなく、しっかりと治療をしていくことをオススメします。

心不全の場合、時折安静にしすぎることで身体機能を著しく落としてしまうことがあります。特に高齢者はこれがきっかけで寝たきりになってしまうこともあります。それゆえに高齢者の心不全というのは、比較的深刻な状態になってしまうことがあります。そもそも高齢者のほうが心不全になりやすい要素を多く持っているので、若いころ平気だったとしても油断はできません。

※安静にして下肢の機能が落ちてしまうようなことがあると、下肢のポンプ機能が著しく落ちてしまうことになります。そうなると血液の循環というのはより悪くなり、全身により不調が出やすい状況ができてしまいます。心不全をきっかけにそれまで健康だった人が、崩れるように体調を崩してしまうようなこともあるので、しっかりとした治療は予後のためにも必要になります。

○一人だけでなく、多くの人で見守っていくことが必要

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うっ血性心不全になってしまった場合、長期的に様子を見ていくことが必要となります。生活が乱れてしまったりすることで心不全が再度再発をしてしまうことがあります。これらを本人一人で全て予防していくことはとても難しく、多くの人が見守っていくことが必要です。
特に食事については一人暮らし等であると非常に不摂生になりがちです。高血圧を始めとして生活習慣病の温床を作ってしまう可能性があり、それらは当然うっ血性心不全においても大きく影響していきます。
食生活だけでなく、服薬等でも注意は必要です。

○心不全に至るまでにはそれなりの過程がある

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心不全はいきなり、その状態になってしまうわけではありません。必ずそこに至るまでの過程があります。その過程のどこかで、進行を食い止めることができれば心不全になってしまうことはないでしょう。

心不全の最初の過程としてはやはり高血圧があります。この高血圧をどれかけ効率的に予防していけるか、管理していけるかが重要です。ただ、自分ではなかなか意識しづらい部分であるので、定期検査を受け、目に見える形で結果を残していくことをオススメします。高血圧をはじめとして、心臓に負担が多くかかってくると心肥大を起こしていきます。正直この心肥大の状況で気づき、改善をしてければ心不全になる可能性はかなり低くなるでしょう。

3.高血圧による合併症「脳出血・脳梗塞(のうこうそく)などの脳血管障害」の原因と予防法

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高血圧と脳血管障害については大きな関連性があるとされています。そもそも脳出血や脳梗塞というのは、脳の血管の状態が悪くなることで起こります。脳の血管が破れて出血をすれば脳集結として、脳の血管が閉塞してしまえば脳梗塞になります。どちらの場合も脳の組織に大きなダメージを与えてしまう可能性があり、場合によっては体の麻痺や、感情のコントロールが上手くできなくなってしまったりなど、精神面での影響が出てきてしまうことあります。

最高血圧が140から160ほどであると、通常の人に比べて脳血管障害になってしまう確率というのは3倍ほどに高まるとされています。
またこれ以上高いものになると、6倍から7倍まで高まるとされています。それゆえに脳血管障害になってしまった人、あるいはそのリスクがある人は血圧をしっかりとはかりコントロールしていくことが必要になるのです。
※余談となりますが、実は最高血圧で適切とされる110から120あたりの血圧よりも低い最高血圧の人も脳血管障害のリスクは高くなるという結果も出てきており、血圧は低ければ低いほど良いということではないので注意が必要です。

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日本人にとって脳梗塞というのは決して他人事のように肩って良い病気ではありません。脳の血管や血流というのは多少の無理であれば十分に対応してくれます。しかしその無理が重なり大きな負担になってしまった時、その影響というのは一気に出てきてしまうのです。脳梗塞はその良い例であり、徐々に血管が閉塞してしまう、脳血栓症という症状もあれば、体のどこかで血液の固まりができてしまい、その固まりが脳に流れていくことで脳の血管がふさがってしまう脳塞栓症というものもあります。
健康な人でもある程度の固まりというのはできるものですが、大抵溶けていくので血流を止めてしまう可能性というのは非常に低いです。
しかし血液の状態が悪くなっている、あるいは血管の状態が悪くなっていると溶けずに大きな塊が流れてしまうことがあるのです。この固まりが脳で詰まれば脳梗塞ですが心臓の周囲の血管で詰まってしまえば心筋梗塞になります。

脳出血の場合は血管が動脈硬化によって脆くなっている場合に起こりえます。動脈硬化というのは血管が固くなるのですが、激しい運動によって頑丈になるものとは違い、柔軟性を欠いた血管になるということです。柔軟性を欠くということは、ちょっとしたことで亀裂が入りやすくなったりし出血しやすくなります。
それゆえに高血圧が非常に悪化してしまっている場合に脳出血というのは起こりやすくなると言えるでしょう。

○ただの高血圧であれば、脳血管障害まで行くことはあまりありません

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純粋に高血圧だけという場合、脳の血管に影響を与えてしまうほど血管が悪化してしまうことはないと言えるでしょう。
というのも脳血管障が出てきてしまうほど、血管の状態が悪くなってしまう背景には、単純に高血圧というよりも、暴飲暴食等の健康にとって良くない要素が長期的に続いているなどの背景が強くあります。
高血圧だから脳血管障害になってしまうと単純に考えてしまうと、人によっては心配しすぎてストレスを貯めてしまうこともあるかもしれません。
血圧を下げるために、気をつけることは大切ですが、血圧以外で何かリスクのある行為をしていないかをしっかりチェックしてください。

暴飲暴食をしない、軽く汗をかく運動を定期的に行なうことができれば、脳血管障害のリスクは非常に低めていくことはできます。高血圧はこれらのことが出きていない場合に出てくる可能性の高い症状であり、逆に高血圧ではないから安心できるというものでもありません。

※脳出血のほとんどは高血圧が原因と言われますが、逆に言うと、高血圧以外で脳出血は起こりにくいことになります
しかし普段血圧が低めな人でも血圧の変動が大きいような状態であると、それによって脳血管が切れてしまうことはあるのです。ストレスや感情、強い衝撃等によって血圧というのは常に変化していきます。
一般的な脳出血の原因の多くは高血圧である・・・という意味は血圧が高くなりすぎると血管が切れてしまうリスクを持っていくという意味であり、高血圧の症状はそのリスクの1つと思っておくことが大切です。高血圧(症)の人ばかりにリスクがあるというわけではないので注意が必要です。

○血管の柔軟性が落ちることが全ての原因

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血圧が高いと動脈硬化と思いこんでしまう人がいますが、単に血圧の変動にしっかりたえるため血管が丈夫になって血管が固くなっている場合もあります。これはきつい筋トレや激しい運動をする人に起こりやすいです。このような人の血管は普通の人よりも固いですが柔軟性を失っているというわけではありません。言うなれば、柔らかいゴムのチューブか、固く太いゴムのチューブかの違いになります。脳出血や脳梗塞につながりやすい血管というのは、劣化したゴムのチューブのようなものであり、硬いというよりも脆い血管を意味します。(柔軟性を失うと硬くなり、脆くなるため高血圧になりやすいのです)
血管の柔軟性が失われることでリスクが上がると考えておいて大きな間違いではありません。高血圧はそれを示す一つの指標です。(あまりにも高い血圧というのは血管が脆くなっている可能性が高いことを意味します)

4.高血圧による合併症「心筋梗塞・狭心症」の予防と対処法

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心筋梗塞、狭心症は高血圧から発症しやすい病気の一つです。どちらも心臓に深く関係する症状であり、脳梗塞等と同じ様なリスクを持ってくる症状と考えておくと良いでしょう。狭心症は心筋梗塞等の前触れになっていることも多く、狭心症だから心筋梗塞にならないというわけではありません。
どちらの症状も早期に解決していくことが望まれており、放置をして良いものでは決してありません。

「狭心症と心筋梗塞の違いって?」

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狭心症というのは一時的な症状です。心筋梗塞と似たような症状が出てくることもありますが、非常に短い時間で改善をしていきます。この状態が長期的に続くようになると心筋梗塞になっている可能性が非常に高いということです。
狭心症では一時的な症状となりますが、これは一時的に血流が悪くなってしまうことで起こってきます。一時的ゆえに重症になってしまうことは少ないのですが、当然よくない状態であることは間違いなく、放置しておくと心筋梗塞となり、血流が完全に止まってしまうようになります。そうなると血流による栄養が補給できなくなり、心臓の細胞がどんどん死んでしまう事態となってしまいます。

○寝てるときも狭心症は起きる!?

狭心症と聞くと、やはり心臓が活発に動いていく時に症状としてでやすいイメージがありますが、そうではなく寝ている時などに症状が出てくることもあります。寝ている時に起こる狭心症は心臓の回りにある血管が痙攣をすることで起こるとされています。
運動をしている時の狭心症は動脈硬化が影響しているとされていますが、寝ている時などはそうではないとされているので、高血圧による動脈硬化ではない人でもなり得る可能性はあるということをしっかり知っておくことが大切です。

○心筋梗塞は命の危険が!!

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心筋梗塞は言ってしまえば狭心症の段階から一歩進んでしまい、血液が完全に詰まってしまった、ふさがってしまった状態となります。(他の部位から大きな血液の塊が飛んできてそれによって心筋梗塞が発生することもあるので、必ずしも心筋梗塞の前段階として狭心症があるというわけではありません)

血液が完全に滞ってしまうので、当然心臓は機能性を著しく落としていきます。心不全を引き起こしたり、心臓にとって致命的な症状をもたらしていくこともあり非常に危険です。早期に発見ししっかりと解決していくことがとても重要となります。

※心筋梗塞になってしまった状態で長時間過ごしてしまえば当然死亡してしまうことになります。一般的に発症をしてから6時間以内に対処をすることができれば、死亡率を非常に低くしていくことができるとされています。
しかし「自分が心筋梗塞になっている」と考えて迅速に行動をしたりする人は少なく、大きな症状ではない場合、すぐに対処をしないでそのままにしてしまうこともあります。こうなると生存率というのは非常に低くなってしまい、同時に死亡率はどんどん高くなってしまいます。

○狭心症だからすぐに心筋梗塞になってしまうわけではない?

狭心症と言っても、心筋梗塞に進行してしまうものと、そうでないものがあります。上述したとおり寝ている時の心筋症というのは心筋梗塞に発展しにくいとされています。また慢性的な狭心症、時間をかけて進行していく狭心症もまた心筋梗塞になりにくいとされています。(決して放置をして良いということではありません)
危ない狭心症というのは、突発的に起こってくる狭心症であり、このような狭心症であると心筋梗塞、または突然死を発症させてしまうことがあり非常に危険です。

慢性的な狭心症というのは、血管内に脂肪の塊ができていくことで血管が狭くなりますが、突発的に発症する狭心症は、脂肪の塊と血栓によって血管が詰まってしまう状態であることが多いです。
簡単に言ってしまうと血の塊によって起こる狭心症というのは心筋梗塞、突然死につながりやすいものということです。

○高血圧を予防すれば大丈夫?

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狭心症、心筋梗塞もまた高血圧が大きく影響を与えているとされています。しかし他の高血圧由来の症状、病気と同様に高血圧だけを予防していればそれで良いということではありません。血圧を健康の指標のひとつとして見ていくことはとても大切ですが、健康の全てと考えてしまうことはおすすめできません。

現在狭心症、心筋梗塞に対する治療方法というのは発展してきており、突然死でなければ改善していける可能性も大きくなっています。
しかし治療以上に、予防が重要視されており、定期的な検査、日常的な関心の重要性が強く言われています。狭心症や心筋梗塞、そして脳梗塞等の脳血管障害は、予防さえできれば症状に苦しんでしまうことはまずありません。逆に言うと発症してしまうと、その症状は深刻なものになりやすく、対処が難しくなってしまうこともあります。どんなに治療手段が発展していったとしても、予防に勝る治療というものはないと言え、それくらい予防に関心を持っていくことは重要になるということです。

5.高血圧による合併症「眼底網膜病変」の予防と改善法

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眼底網膜病変というのは、簡単に言ってしまうと、網膜の動脈が動脈硬化を起こしてしまう症状になります。動脈硬化が起こってくるということで、血管が脆くなり、そのせいで出血をしていくようになります。
この眼底網膜病変というのは高血圧が影響しているとされています。網膜や眼底における血圧の高さが大きな原因となっており、これらを根本的に解決をしていくためには高血圧の状態を改善していくのが一番とされています。

この眼底網膜病変については初期症状というのはほとんどないとされています。症状が進行することで、血管の状態が悪くなり、血管が機能しなくなってしまうと、視力の低下や、視野の欠損が起こりえます。この眼底網膜病変自体の症状はほとんどないということです。
ただ、この眼底網膜病変によって失明をしてしまうということはあまり考えられないとされていますが、高血圧が糖尿病などによって起こっている場合には、この眼底網膜病変だけでなく糖尿病網膜症等のリスクがあるため決して軽視することはできないと言えるでしょう。

この病気は、必ず眼科等で発見されるわけではなく、内科的な検査がきっかけでリスクが発見されることも多いとされています。というのもこの、網膜動脈の状態というのは動脈硬化の進行具合を知っていく上で重要とされており、眼科だけでなく内科でも重要な情報となってきます。

それゆえに視力の障害というよりも、動脈硬化の進行具合を見るための症状と考えていくこともできます。
眼底網膜病変が進んでいくことで、上述したように血管が機能しなくなります。血管が機能しなくなり閉塞をしてしまうと、網膜中心静脈閉塞症等に発展をしていきます。
このような状況になっている場合、動脈硬化としての進行は比較的進んでいるとされ、脳や心臓においても動脈硬化における影響(心筋梗塞や脳梗塞等)のリスクが検討されるようになります。

○必要以上に怖がる必要はありません。

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眼底網膜病変は初期段階で見つけてしっかりと治療をすることができれば、ほとんどの場合症状の進行のリスクをなくしていくことができます。これは目の病変の進行を防ぐだけでなく、全身の動脈硬化のリスクを減らしていくことになります。
高血圧、特にひどい高血圧の人の場合には、動脈硬化が大きく進行してしまっている可能性があるので、一度眼科等で本格的な検査を受けてみることも必要でしょう。

○高血圧を改善していくことが一番の近道である

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高血圧の状態が大きな原因になっていることから、高血圧の状態をしっかりと改善していくことが必要です。しかしこの高血圧の状態が他の病気で作られている場合、少し治療は複雑になります。高血圧の状態を改善していくためには、その原因となっている病気をまず改善していく必要があります。
そうすることで自然と血圧が正常に戻っていき、眼底網膜病変のリスクを小さくしていくことができるようになります。
すでに他の病気で目に何らかの症状が出てきている場合には、専門家の指導に従って順序良く、病気を治していくことが大切になります。
決して血圧を下げればそれで良いということではないので注意が必要です。改善すべきは動脈硬化の状態を作ってしまう症状であり、血圧はあくまでもそれを表面化している情報の1つでしかありません。

○網膜に関する病気は多い

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眼底網膜病変は多くの網膜に関する病気を知らせる危険信号となります。眼底網膜病変の段階で治療ができれば症状はほとんど出てこないことになりますが、放置をしてしまうさらにどんどん血圧が高くなってきてしまうと、目に症状が出始めます。

網膜の静脈よりも動脈が完全に閉塞をしてしまうと、基本的に2時間以内に対処ができないと、細胞が死滅してしまい、視力に大きな障害が起こってしまいがちです。それゆえに静脈が閉塞するよりもその影響は大きくなります。
網膜の病変というのは決して軽視できません。しかし幸いなことに大きな病気になる前に眼底網膜病変という形で危険信号を出してくれます。高血圧となると心筋梗塞や脳梗塞等に意識が向きがちですが、眼底網膜病変についてもしっかりと意識を向けておくと良いでしょう。
この眼底網膜病変を予防、改善していくことで心筋梗塞や脳梗塞を予防していけるので非常にメリットは大きいです。

※生活習慣が悪く、運動もしていない、暴飲暴食をして血圧が高いという場合、それは動脈硬化の温床を作ってしまっている可能性は高いです。血圧を定期的に測定をしていく中で、眼底検査等も受けて網膜動脈の状態を知っておくことも大切です。
高血圧は健康状態を知らせてくれるとても便利な情報です。これに関心を持たないで、健康意識を向上させていくことはなかなか難しいです。(運動をする、食事に気をつけることで間接的に血圧に意識を向けている人は多いでしょう)
気にしすぎてストレスで血圧を高めてしまっては本末転倒です。焦らず、慌てずじっくりと高血圧を改善していくことを心がけて下さい。

6.高血圧による合併症「高血圧性腎障害」予防と対処法

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高血圧と腎臓の障害というのは一見関係なさそうに見えて実はしっかりと関係があります。そもそも高血圧自体に腎臓が深く関わっている傾向があるのです。
腎臓の機能に異常が出てくると高血圧になるとも言われているくらいであり、高血圧によって腎臓に異常が出てきてしまうのは至極当然のことということになります。また高血圧によって腎臓がより悪化してしまうこともあり、悪循環に陥ってしまうと異常を改善していくことが非常に難しくなってしまいます。

腎臓のろ過機能が低下していくと、それを何とかしようとして結果的に高血圧になるとされています。高血圧状態が長期的に続いていくと、高血圧の重要要素となる動脈硬化が起こりやすくなり、より、腎臓のろ過機能が悪くなり、そしてさらに高血圧が進んでしまう(動脈硬化が進んでしまう)ことになります。
腎臓のろ過機能というのは、血液内の老廃物の排出にも当然影響していきます。ここが機能低下してしまうということは血管内の老廃物が増えてくることになり、腎臓の周辺の血管だけでなく全身の血管の状態悪化にもつながっていきます。するとどうなるのかというと、心筋梗塞などの心疾患や、脳梗塞等につながりやすくなります。
当然腎臓の機能がより低下してしまうようなことがあれば最悪腎不全を引き起こしてしまうこともあり、高血圧からくる腎臓に関する症状というのは心疾患と同様のリスクを抱えていると考えてしまっても大きな間違いではありません。

○腎不全につながってしまう前に対処をしていくことがとても重要

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腎臓というのは老廃物を体の外に出していく重要な器官であると同時に、体の血管状態を一定に維持していくための器官です。この器官が壊れてしまうようなことがあるとこれは非常に大きなデメリットを身体的に現していきます。
腎不全につながらないように対策をしていくことがとても重要になってくるのです。

腎不全につながりやすい、そして高血圧が影響している腎臓の病気、症状として「腎硬化症」というものがあります。

これは腎臓に動脈硬化が起こり、それによって腎臓に流れていく血管が少なくなることで起こります。腎臓の機能がそれによって低下してしまう病気となります。
悪性の腎硬化症の場合、非常に急速に症状が進行していき、結果的に心疾患や脳卒中等を引き起こし死に至ることもあります。それゆえに大きな病気の裏にこの腎臓障害が隠れていることも可能性としては十分にあるのです。腎臓の異常として血尿などが見られた場合には大きな注意が必要でしょう。

○糖尿病も腎臓に大きく影響をしていく

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糖尿病も腎臓病とは深い関係にある症状です。糖尿病であると血液中の糖分がとても高くなります。その性で、腎臓のろ過機能が低下してしまい、それによって糖尿病性腎臓症を引き起こしてしまうことがあります。
高血圧は糖尿病とも関係が深いので、この糖尿病性の腎臓症にも注意が必要でしょう。

○腎臓機能の低下は目に見える時がある

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腎臓機能というのは、次第に低下していき、目に見えないところでどんどん低下が進んでしまうこともあります。しかし、非常にわかりやすい時もあり、そのわかりやすい状況を見逃さないこいとがとても大切になります。

腎機能低下で確認しやすい状態として「むくみ」があります。腎臓機能が低下していくと、塩分の調節がしにくくなり、その分体に水分がたまりやすくなります。
通常であれば、水分と塩分は一定に調節をされるのですが、腎機能が低下していくとこれができなくなります。それゆえに余分な水分が体の中に蓄積されます。その結果むくみという症状で現れてくることがあるのです。

当然むくみの現れやすい人、現れにくい人はいますが、今までむくみとは一切無縁であったのにむくみが出てきてしまうということがある人は少し腎臓に対して関心を持ってみると良いでしょう。その結果、腎臓機能の低下にいち早く気づけることがあるかもしれません。

○腎臓を壊してしまわないことがとても重要

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腎臓というのは現在の医療であると、一度壊してしまうとその機能を取り戻していくことができないとされています。それゆえに人工透析という治療方法を利用して長期的に治療をしていくことになります。(人工透析が腎臓の役割を果たしてくれるとも言えるでしょう

感染症等のリスクも出てくるので、腎臓を壊してしまわないようにベストを尽くすことにデメリットはありません。壊さないことに越したことはないのです。腎臓は強い臓器です。それゆえにそう簡単に壊れてしまうことはありません。ですが、だからと言って無関心になって腎臓に負担をかけすぎてしまうと腎臓が壊れてしまうきっかけを作ってしまいます。
これはどのような人にも当てはまるものです。無理をかけすぎれば必ず壊れてしまうのです。

腎臓を壊してしまわないような生活を心がけ、壊してしまうような生活をさけることがとても大切です。

7.高血圧による合併症「高血圧と痛風の関係」原因と対策法

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痛風については、男性にしか関係ないもの、中年や高齢の人しかかからないものというイメージがあるかもしれません。しかし実際には、若い人でもかかっていく可能性のある症状です。

痛風というのは尿酸が大きく影響しているとされています。この尿酸が蓄積をしていくと、激しい痛みを訴えることになります。痛風というのは、まさに風が吹く程度で激しい痛みが出てくることを現している言葉であり、この激しい痛みというのは個人差はありますが、非常に大きなストレスになり得るものとされています。
それゆえに予防できるのであればしっかり予防をしてしまったほうが良いでしょう。また放置をしすぎると当然体に良くなく、場合によっては腎臓の機能を低下させてしまうことにもなります。

痛風というのは、基本的に生活習慣が非常に悪化している状態が長期的に続いていると起こりえるとされています。ビールを飲んでいる人がかかるイメージがあるかもしれませんが、生活習慣が悪過ぎると基本的にリスクは上がっていきます。高血圧とも関係が深いとされていますが、高血圧だから痛風になるということではなく、高血圧の状態が慢性的に続いてしまっている体内環境が大きく影響していると言えるでしょう。(血管内の状態が影響しているとも考えられます)

○高血圧と痛風の関係

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痛風というのは尿酸が蓄積していくことで起こりえますが、蓄積をしていくというのはどのようなことかというと、尿酸が適切に流れていかない、とどまりやすい状態にあると言えます。これは言ってしまえば血管の状態が悪い状態であり、同時に高血圧の状態も維持しやすい状況となります。当然動脈硬化等を引き起こしやすく、高血圧がさらにひどくなり、さらに痛風がひどくなりやすい環境ができていくことになります。
それゆえに高血圧というのは痛風とは大きな関係を持っており、高血圧だけでなく血管の機能性の低下というのはそのまま痛風の原因にもなりやすいということです。

○痛風の原因のほとんどは食生活である

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痛風と言うとアルコールだけを制限すればそれで良いと思っている人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。確かにアルコールは大きな影響力を持ってきます。しかしアルコールを制限したとしても、食べ過ぎという状況であると、痛風になってしまう可能性はあります。
基本的に生活習慣病にならないような生活をしていれば痛風になることはないとされています。
アルコールを多く飲んで、暴飲暴食をしているような場合、一番痛風になってしまうリスクを持ってくることになります。
会社の付き合い等で、どうしても暴飲暴食のようになってしまう人もいるかもしれません。しかしそのような場合でも、しっかりと制限できるところは制限し、適度な運動をすることでリスクは確実に減らしていくことができます。

○もう遅いだろ・・・と思ってしまっている人は注意

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暴飲暴食をしてしまっている人の中には、「もう遅い」と思いこんでしまっている人もいることでしょう。長期間暴飲暴食をしていると、もう改善しても遅いのではという考えが出てきてしまうことがあります。
しかし改善していくことに遅いということはなく、しっかりと注意していければ少しずつですが確実に体は良い方向に進んでいくと言えるでしょう。
内臓を壊してしまうようなことがあると、なかなか元に戻っていくことが難しくなりますが、人の内臓というのは意外と丈夫です。(だから無理をして良いということではありません)遅過ぎると悲観をしないで、暴飲暴食をしている人はしっかりと改善をしていくことが大切です。早ければ早いほど良いです。

○痛風になるリスクを持っている人は他の病気になるリスクも持っている

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痛風になる人というのは、高血圧含め他の病気になる可能性を大きく持っていると言えます。それゆえに痛風の放置というのは他の病気のリスクを上げてしまうことになるので決してオススメはしません。むしろしっかりと予防をしていくことが大切です。

また痛風というのはその痛みに個人差があり、とてもつもなく痛いという人から我慢ができてしまう痛みですむという人までさまざまです。痛みがある期間も個人差が強く、絶対に大きな痛みがあるということは言い切れません。
しかし痛みがないからと言って安心はできず、体内で痛風が出てきてしまう状態が作られてしまっていては、他の病気のリスクは当然しっかりあることになります。

痛みが少ないから通風ではないということでしょう。

痛風は健康診断を受けることでリスクを知ることができます。尿酸値が高いということを医師から言われたら痛風には十分に注意しておくことをオススメします。また大抵の場合通風になる前に、高尿酸血症という状態になります。この段階でしっかりと治療、予防をすることができれば、痛風に発展してしまうことは少ないでしょう。